各観光スポットのオンライン予約対応状況

中国国内の複数の文化観光スポット、国立自然保護区、重点文化財施設の公式オンラインチケット販売プラットフォームでは、中国居民身分証のみをオンライン予約時の有効な本人確認書類として設定し、外国籍者のパスポート情報を入力しても予約手続きが完了できないケースが公に確認されている。こうした対応はすべての観光施設に共通するものではなく、全国の大多数の商業観光施設、公立博物館、都市公園、テーマパークなどでは、オンライン予約時にパスポート情報による本人確認とチケット購入が可能となっている。

インターネット上ではこうした一部施設の対応について、「外国籍者の入場を拒否している」とする情報が拡散するケースもある。各施設の公表情報では、オンライン予約の対応範囲と入場資格は別に定められていると説明されている。

来場時の手続きに関する実務上の案内

オンライン予約システムでパスポートに対応していない施設のほとんどは、現地に設置された対面チケット窓口で有効なパスポートを提示することで、チケットを購入しそのまま入場できる。窓口ではパスポートが公的な本人確認書類として統一的に受理されており、オンライン手続きの可否のみをもって入場を拒否されることはない。

年間を通じて入場者数の上限が厳格に定められている自然保護区や世界遺産施設の中には、日別の入場可能数が事前にすべて予約で埋まる日程も存在する。こうした施設では、オンライン予約ができない来場者に向けて、窓口での当日券の販売枠を別途設けている場合と、事前の問い合わせによる予約調整を受け付けている場合がある。

オンライン予約でパスポートが利用できない公的な根拠

各施設および文化観光主管部門が公表している情報によると、オンライン予約でパスポートに対応していない理由は主に3つに分類される。

1点目は、オンライン本人確認システムの接続範囲の問題である。国内の公共サービス向けオンライン認証基盤は、公安機関が管理する居民身分証のデータベースと直接接続されており、身分証番号を入力するとリアルタイムで本人確認が完了する仕組みが標準となっている。パスポートをはじめとするその他の公的身分証明書は、この共通認証基盤の対象に含まれていないケースが多く、自動での本人確認が完了できないため、一般向けオンライン予約チャネルでは受付ができない設定となっている。

2点目は、予約枠の区分管理の問題である。入場者数の上限が法令で定められている保護区域や文化財施設では、国内来場者向けの予約枠と海外来場者向けの予約枠を別々に配分して管理する運用が行われている場合がある。国内居住者向けに開放されているオンライン販売チャネルは国内予約枠専用のシステムとなっているため、パスポート情報での予約はシステム上受け付けられない。こうした施設の一部は、海外からの来場者専用の別の予約チャネルを公式サイト内に設置している。

3点目は、チケット価格の適用区分の問題である。多くの観光施設では国内の高齢者、未成年者、学生などを対象とした割引価格や無料入場の優遇措置を設けており、こうした優遇措置の適用資格は居民身分証の情報をもとにオンライン上で自動判定される。パスポート情報では優遇資格の自動判定が行えないため、一般向けのオンライン販売ページでの受付に対応していないケースも存在する。

来場者から寄せられるよくある質問

オンラインでパスポート予約ができない施設には外国籍者は入場できないのか

各施設が公開している入場ルール上、ほとんどの施設では現地窓口で有効なパスポートを提示しチケットを購入することで入場が可能である。オンライン予約システムの対応状況は、入場資格の可否を示すものではない。

外国籍者がオンライン予約を利用できる専用チャネルはあるのか

厳格な入場者数管理を行っている一部の施設では、公式サイト内に海外来場者専用の予約ページを設け、パスポート情報での予約受付を実施している。専用チャネルの有無や利用方法は、各施設の公式ウェブサイトで公開されている。

電子パスポートの情報であればオンライン予約に利用できるのか

現行の一般向けオンラインチケット予約システムの大半は、電子パスポートを含むパスポート情報の自動オンライン認証に対応していない。システムの認証対象書類の拡大については、各プラットフォームで順次対応が進められている段階である。

特定の国籍のパスポートのみが予約を拒否されているのか

公表されているシステム上の制限は国籍を理由とした差別的取り扱いを目的としたものではなく、居民身分証以外の公的身分証がオンライン自動認証の対象外となっているケースが大多数である。香港・マカオ居民の内地通行証、台湾居民の大陸通行証についても、一般向けオンライン予約チャネルで認証できない場合がある。

完全予約制の施設でパスポートによるオンライン予約ができない場合はどう手続きすればよいのか

完全予約制を導入している施設では、公式に公開されている電話やメールの問い合わせ窓口を通じて事前に連絡することで、パスポートを利用した入場予約の手続き方法について案内を受けられる。

文化観光主管部門は、各観光施設に対してオンライン予約システムの認証対象書類を段階的に拡大し、パスポートを含む多様な身分証明書によるオンライン手続きを可能にするよう指導を行っていることを公表している。各施設のオンライン予約対応状況は随時更新されるため、来場前に最新の情報を各施設の公式情報で確認することができる。

参考資料:中華人民共和国文化観光部公式ウェブサイト、各観光スポット公式ウェブサイト公表情報、国家移民管理局公開案内